ましゅまろハート

四十路妄想主婦の、完全脳内完結型ラブコメお仕事日記です

農産新撰組

派遣で入っていた冷蔵物流倉庫現場で出会った、バイト責任者の土方さん(仮名)は

少女漫画大好き妄想主婦(四十路)の心をわしづかみにする、優しい笑顔のイケボ王子

妄想だけならだれも傷つかない!

完全脳内完結型片想い「スノードームの恋」がスタートしたのだった…

 

翌週、平常どおりのスケジュールに戻り、元の曜日にバイトの予約を入れた私

 

激安食料品店のプラかご仕分け現場へと向かう途中、上履きから安全靴へと履き替える靴箱の前にて、いつものイケボでつぶやく土方さん

 

「ましゅまろさん(私)、女性だからプラかご重くて大変でしょ? 先週と同じ曜日に予約入れてくれたら、毎週あのバラ仕分けの仕事できるからね」

 

ねぇ、天然なの? まさかすべて計算ずくなのか?

それでも嬉しい…「女性」だってさ…。若い独身の方が四十路の主婦に使う言葉なのだろうか?

いや、私の脳内では大学生ヒロイン設定なんだけどさ…

 

翌週以降、プライベートの予定をリセットし、万障繰り合わせて新たな曜日にバイトの予約を入れました

チョロすぎますね…

いいんだ、妄想は自由だから…

 

前回も書いたとおり、農産は重い箱野菜を豪快にカゴ車(コンテナ)に積み込んでいく、男性バイトさんメインの力仕事の現場です

数回入らせていただき、改めてメンバーを見てみると、本当に女は私ひとり

 

噂によれば、別の曜日に入られている女性の方がおふたりいらっしゃるそうで

いつかお会いできる機会があるといいなぁ、と期待が膨らみます

 

スーパーマーケット(日配/農産)・激安食料品店・コンビニの各部署には、それぞれ正社員の責任者さんがいらして

スーパーの農産担当は、近藤さん(仮名)という男性の方らしい

 

週休2日でちょうど私の入っている曜日が休日に当たるため、数ヶ月お世話になりながら未だに一度もお目にかかったことがない始末

早めにご挨拶ができればと願う日々でした

 

季節は移り、9月初頭

退勤間近に、土方さんから呼び止められる

 

「ましゅまろさん、毎週この曜日に固定で入る気はありませんか?」

 

私は農産にスポット(一日単発)バイトとして入っていたのですが

曜日固定で雇っていただけるようになれば、都度予約を入れずに済むし、収入も安定。願ったり叶ったりです

 

「嬉しいです、ぜひお願いします!」

 

翌週、近藤さんから連絡が行ったらしく派遣会社から確認の電話が来て、晴れて10月から週一固定になりました

 

同じ派遣会社から週5固定で入っている、源(げん)さん(仮名)というベテランバイトさんがいらして

ラストの構内の掃き掃除を毎週一緒にやらせていただいていたので、いろいろと相談に乗っていただくことができました

 

源さんは、最近お孫さんが七五三(3歳)を迎えたという、いぶし銀・体育会系の60代男性

日勤のご本業があり、農産は副業だそうです

 

夜勤バイトのため、男性の皆さんはほぼ全員が日勤のご本業をお持ちです

 

職場に推し王子もいて、出来の悪い私でも少しずつ仕事に慣れ

すべてが順調に進んでいると思われた、その矢先……

 

私の頭のネジを数本吹っ飛ばすような、思いもかけないアクシデントが起こったのでした

(次回につづきます)